NBA,WHO,JCB,ANA、SNS など、アルファベット3文字から構成する名前は、世の中に山ほどありますよね。
それらのほとんどが略語で、ロゴにした時のインパクトを与えたり、覚えてもらいやすくするための手段なのでしょうが、今回は、P F C の3文字が使われた、PFCバランスという用語についてお話しします。
目次
PFCバランスとは・・・?
PFC とは、三大栄養素の頭文字を取ったもので、まとめるとこういうことです。
P – protein | タンパク質 |
F – fat | 脂質 |
C – carbohydrate | 炭水化物 |
糖質制限においては、ただシンプルに糖質の摂取量をできる限り減らすということばかりが先行してしまい、どんな割合、バランスで食事を摂るべきかに言及した書籍やサイトが少ないのが現状です。
というのも、専門家の見解においても、PFCバランスについては諸説あり、具体的に数字で断定することが難しいからだと私は考えます。
では、どういったバランスの食生活を送っていけば、糖質制限ダイエットは成功するのか?について、お話ししていきます。
P F C の役割とは?
PFC の順番が変わってしまいますが、
まずは、C – carbohydrate 、炭水化物(糖質)から。
まず、大前提として、糖質制限ダイエットにおいて、糖質摂取量は少なければ少ないほど良いということは明らかです。
糖質制限とは、体内の糖質を枯渇させることによって、糖質ではなく脂質をエネルギー源にする体質に変化、順応させ、体脂肪を燃焼させることを目的としたダイエット法でしたよね。
ですから、糖質の摂取量が少なければ少ないほど、脂肪をより多くエネルギーとして使えるということになります。
次に、P – protein 、タンパク質です。
人の体は、カロリー不足により体内のエネルギー源がなくなると、生命維持のため筋肉を分解してエネルギー源とする作用があります。
いくらダイエットをして体重が減ったとしても、筋肉が落ちて、メリハリのない体になるのは嫌ですよね。
また、タンパク質は筋肉、皮膚、髪の毛、爪などの大切な材料になるなど、大きな役割を担っていますので、しっかり摂るべき栄養成分です
最後に、F – fat 、脂質です。
一般的なカロリー制限でのダイエットでは、今も昔も脂質とは『憎き敵』という捉えられ方ですが、糖質制限ダイエットでは、そこが大きな違いなってきます。
何度も言ったように、糖質制限ダイエットとは、糖質ではなく、脂質をエネルギー源にする代謝回路に変えて、体脂肪を燃やすという原理により、痩せて、引き締まった身体にするというダイエットですね。
また、脂質はエネルギー源となるだけでなく、ホルモンや細胞膜、核膜の構成材料ですし、、脂溶性のビタミンの吸収を促すなど、人間の身体において重要な役割を担っています。
そこで、脂質が不足してしまったら・・・
タンパク質のところでお話ししたように、筋肉を分解して、エネルギーにするようになります。
ご存知の通り筋肉とは、重たい物を持ち上げたり、動かしたりするだけでなく、お尻や胸や二の腕などの脂肪を引っ張り上げ、メリハリのある身体のラインを構成する役割も果たしています。
また、筋肉は脂肪と比較して、同じ体積で約1.2倍ほど重たいものです。
いくら体重が減ったとしても、脂肪でなく、筋肉の減少による体重の低下ならば、とうていダイエットに成功したとはいえない仕上がりになってしまいまうことは、想像できますよね。
そのために、筋肉維持、エネルギー摂取のために、タンパク質と脂質はしっかり摂らなければならないのが、糖質制限ダイエットです。
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そこで、今回の本題です。
PFC 摂取量のバランス
私は、このグラフのPFCバランスを意識して、糖質制限に取り組んできました。
糖質制限には、厳密なカロリー管理はしなくても問題ありませんので(厳密に言えば、特に肉の脂質は買った時点で、脂質量に大きな差があり、正確な計算は不可能)ざっくりいきますね。
男性なら、基礎代謝 + 活動量 で、2000kcal、女性は、1500kcalに設定しましょう。
女性の場合で計算してみますね。
1500kcal の 60% = 900kcal を脂質から摂取。
1500kcal の 35% = 525kcal を タンパク質から摂取。
1500kcal の 5% = 75kcal を 炭水化物(糖質)から摂取。
脂質は、1gあたり、9kcal で、タンパク質、糖質は、4kcal ですから、
脂質は、約100g タンパク質は、約131g 糖質は、約19g
ということになります。
まず、この数字を基本として、取り組んでみることをお勧めします。
このくらいのバランスでやってみて、自分の身体の変化、生活スタイルと相談しながら、自分なりの最良の『PFCバランス』を見つけて下さい。
例えば、現在重度の肥満の方であれば、エネルギー源となる体脂肪は体内にたくさん蓄えられているわけですから、少し脂質を減らした方がダイエットの成果は早く表れますし、体調的にも問題はないでしょう。
また、現在、筋トレなどの運動をされている方は、タンパク質を多めにした方が筋肉が発達し、基礎代謝が向上してくれるでしょう。
逆に、全く運動などしていないならば、タンパク質は多少抑えた方がいいでしょう。
なぜなら、たんぱく質は、筋肉の維持・発達、皮膚、髪の毛、爪などの大切な材料ではありますが、エネルギー源にはならず、過剰摂取分については、体脂肪として蓄積されますからね。
運動をしていれば、筋肉を成長させる材料となるため、多くのたんぱく質が必要になりますが、運動していない人の場合は、使い道のない分は、そのまま脂肪になるだけですので、これも自分の身体の変化と相談しながら、PFCバランス、摂取カロリーを調整していきましょう。
カロリーはそんなに気にする必要はないと言っても、そこは常識の範囲内でないと、成功はしませんので、ある程度のカロリー管理は糖質制限でも必要ですよ。
糖質 5%は、きつすぎないか・・・?
今回紹介した『PFCバランス』については、
本気で糖質制限に取り組み、糖質制限ダイエットとは切っても切れない筋トレもしている方にお勧めする『PFCバランス』です。
実際、糖質摂取量を5%にするというのは、かなり厳しい設定です。
ぶっちゃけ、糖質摂取量を10%くらいにしたって、成果ははっきりと出ます。
なぜ、そこまで厳しく設定したかと言うと、糖質って、細々とした物の積み重ねで、知らないうちに摂取しちゃってるもんなんです。
糖質制限のプライベートジムの第一人者である、吉川メソッドの吉川さんも、毎日『糖質摂取量ゼロ』が理想だが、結局は30gくらいは摂ってしまっていると言われていました。
だから、あえて厳しい数字を設定したわけです。
まとめ
最後のアドバイスとしては、糖質制限中の自分の身体の変化に敏感にならなければならないということです。
ダイエット中によくある、毎日同じ時間に体重計に乗って、体重を記録するということは、非常にいいことではありますが、数字(体重)にばかりとらわれてはいけません。
ダイエットの目的とは、体重を軽くするのではなく、美しく、きれいで、かっこいい身体を作ることですよね。
服を着た時の全体的な感覚や、鏡の前に立った自分の姿、日常動作においての動きやすさなどに注目してください。
それらの変化を確認しながら、PFCバランス、総摂取カロリーを調節していきましょうね。
筋肉が落ちてきたと感じた場合は、脂質、たんぱく質の両方がふそくしているということですし、極度のエネルギー不足を感じてフラフラするようなら、エネルギー源となる脂質を思い切って増やしましょう。
そんな感じで、目標達成までがんばっていきましょう!
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