これまで様々な低糖質食品に使用される糖アルコール、人工甘味料について解説してきましたが、今回は、糖質制限的に最も優秀な糖アルコールである『エリスリトール』について、深く掘り下げて解説していきます。
まずは、Wikipedia の情報を参考にして、エリスリトールの概要を紹介します。
目次
エリスリトールの特性
エリスリトールとは?
メロン、ブドウや梨などの果実や醤油・味噌・清酒などの発酵食品に含まれている天然の糖アルコール。
カロリーがほとんど無いことからダイエット甘味料として利用されている。
砂糖の60-80%の甘味を示す。砂糖の甘さに近く、あっさりしたあと引きのない味質を持つ。
ステビア、アスパルテーム等の高甘味度甘味料と併用すると、高甘味度甘味料の味質をより砂糖に近い甘味質に改質することができる。
血糖値を上昇させず、インスリンの分泌を誘導しない。
小腸等から体内に吸収され血中に移行するが、血中では代謝されずほとんどが尿として排出されるため、大腸内の浸透圧を高める効果が少なく、他の糖アルコールの甘味料に比べて下痢が起きにくい。
歯垢に含まれる細菌同士の結合力を弱くすることにより、歯垢を分解しやすくする作用がある。
このようにいいことづくしの糖アルコールなのです。
もう一度簡単にまとめると、
砂糖に近いスッキリとした味わいにもかかわらず、カロリーはほとんどありません。
また、その他の糖アルコールは、砂糖ほどではないにしても、確実に血糖値の上昇させますが、エリスリトールは全く血糖値の変動に影響を与えません。
これは、何種類もある糖アルコールのなかでも、エリスリトールだけが持つ特性です。
また、多く摂取すればお腹を下してしまいやすい糖アルコールですが、エリスリトールは下痢を引き起こす可能性が極めて低い成分になります。
さらには歯にも優しいとくれば、たまんないですよね。
糖質制限に取り組むお子様が知ったら・・・
こんなになっちゃいますよね。
さて、みなさんのテンションも上がってきたところで、次はエリスリトールが実際に使用されている低糖質商品や、カロリーゼロ、糖質ゼロ故の特殊な表記方法について見ていきましょう。
エリスリトールが使われた低糖質商品 表記方法
様々な低糖質食品に広く使用されているエリスリトールですが、ほんの一例になりますが、実際にどのような商品に使われているのか見ていきましょう。
糖質制限に取り組む方の冷蔵庫の中には必ず入っていると言っても過言ではない、カロリーゼロ、ほぼ糖質ゼロ調味料の『パルスイート』です!
これが一本あるだけで、どんな料理にも砂糖に限りなく近い甘味を付けることができる超万能調味料ですね。
そんな『パルスイート』の原材料には・・・
真っ先に、エリスリトールが記載されていますね。
また、単体では砂糖の60-80%の甘味のエリスリトールを、ステビア、アスパルテーム等の高甘味度甘味料と併用すると、高甘味度甘味料の味質をより砂糖に近い甘味質に改質することができる。
という特性を活かすことで、キャッチコピーにある『1/3の使用料で、砂糖と同じ甘さ!』というのを見事に実現させています。
下の画像のような洋菓子にもエリスリトールは使用され、素晴らしい糖質量を実演させています。
成分表は、上からシュークリーム、プチエクレア、ワッフルですが、どの商品にも、栄養成分表示表の下に、
※エリスリトールを除いた糖質量:〇、〇g と記載されていますね。
これは、成分としては糖質に分類されるが、カロリーはなく、血糖値の上昇には全く影響を与えないエリスリトールだからこそ可能になる表記方式なんです。
つまり、成分としての糖質量とは別に、血糖値の変動に影響する正味の糖質量もご丁寧に表記してくれているということですね。
さらにもう一つ紹介しますと・・・
ゼロ・カロリーを売りにしたゼリーですね。
炭水化物11.4g(糖質10.8g 食物繊維 0.6g)
とありますが、
エネルギー は、 0kcal
普通に考えるとおかしいですが、エリスリトールが使われているので、実質のカロリーも、糖質もゼロ ということです。
まとめ
それにしてもエリスリトールって素晴らしい成分ですよね。
これがあるかないかでは、糖質制限ダイエットの成功率は格段に落ちてしまうことでしょう。
どうせなら、全ての低糖質商品にエリスリトールを使えばいいのに・・・
と思いますが、原材料費、加工・製造コストなどの関係で、なかなかそうもいかないようです。
確かにエリスリトールが使われた商品は、マルチトールなどのその他の中途半端な糖アルコールが使われた商品よりは割高になっています。
結局は、近年はブームとなりつつある糖質制限ダイエットですが、まだまだ認知度が低く、大手のメーカーの参入や、価格競争が始まっていないということでしょう。
ですが、諦めてはいけません!
このブームを継続し、不動のものにするには、私たちが糖質制限に成功し、美しく、かっこいい身体になって、世の中に知らしめてやればいいんですよ!
そうすれば、さらに糖質制限は世に浸透し、低糖質商品への大手メーカーの参入、価格競争を引き起こすことができるはずです!
そんな明るい未来に向かって、みんなでがんばっていきましょう!